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それは今をさかのぼること一か月半前……
まだまだ暑い9月の半ばのことでした。

「暑いよ! 代表くん! ほんとうにここでクーラーなくて生きていけるのかな」

わたしはちと不安になってしまいました。
そう、我が家にはクーラーがついておりません。
東京ではとうぜんのこと、福島でさえクーラーは標準装備だったのですが、
長年この地に住んでいる方たちからは、
ここは標高が高いし、クーラーなんているほど暑くはならないよって言われていました。

しかしいざ引っ越してみると、ここ北杜市は「日照時間日本一の市」(聞いてないぞ)だそうで、
近くではソーラー発電の研究などもギンギンと行われており、
とにかく、かなりばっちり日射しが強いのであります。

もちろん、少し車を走らせれば、八ヶ岳の麓に入り、
山を登っていくほどに涼しさも増すわけですが……

ということで、わたしたちは愛車レガシィにさっそうと乗り込みました。
暑けりゃ涼しい場所に行けばいいだけのことです。

さあ、涼しそうで、かつ小じゃれたお店が点在している(とガイドブックから判断した)
甲斐大泉・小泉方面へ繰り出そうではないか!

走り出してみれば、そこは思い通りの林間コース。
平日で観光の車なども少なく、快適なドライブです。

われわれは調子に乗って山道のヘアピンカーブを疾走し、
第一目的地であるパイのお店に到着しました。
そこでアップルパイをもぐもぐと試食し購入、ついでに明野金時パイまで試食しちゃい、
さらには代表くん大好物のラムレーズンアイスクリームを購入、
外に出てマイナスイオンをいっぱいに取り込みながら「いやあ、楽しいねえ」と
平日の昼間にアイスを食べてくつろぐ、いい大人のわれわれ。

暑くてくだを巻いたことなどすっかり忘れ、ご機嫌で駐車場に戻ったその時!
悲劇はすでに起こっていたのです。

さっき車を出るとき、なにか異臭を感じたのですが、気のせいだと思ったわたし。
今度は明らかに、ボンネットからモヤァーと煙が出ているのに気づいたのです!
あわててボンネットをあけると、冷却水がからからです。
「入れたばっかりなのに!」
とりあえずパイのお店からお水をもらって補給する代表くん。
煙が消えたのでおそるおそる走り出してみると……

夢のような美しさのアカマツ林のなかで、
魔のように点灯する「エンジンチェック」の赤い文字。

しかも…「うわあ。エンジンの温度が高い!」
今までふれたことのない高温をさししめす、水温計。

きわめつけにまたもや煙発生! もう車を止めるしかありません。
ボンネットをあけたままどこぞに電話しはじめる代表くん。
その横を、ときどきほかの車の中の人が「あらあら、やっちゃったわね」という表情で通り過ぎていきます。
わかる! わたしも見たことある! 
へんなところで車止めて、ボンネットあけて、困り顔で電話している人!
わたしもきっと、「あらあら」って顔で通り過ぎてたよ!
今、逆の立場になってみて初めてわかります! ほんっとうーに困っております!!

電話を切った代表くん、
「小淵沢に、スバルの自工あるから。エアコンでエンジン冷やしながら、来てって」
……小淵沢まで、何キロですか!?

さて、ここからは、ノロノロ運転する→ヒートアップ→停車してボンネットあけて冷却、の繰り返し。
目と鼻の先の小淵沢が、果てしなく遠く感じます。
ああ、なんですかぁ、あそこは素敵そうなカフェ…
ここを入ると、行ってみたかった美術館の入り口だそうで…
むろん、すべての観光スポットをすべて通過。
それ以前に、われわれの命すら、小淵沢まで持つのかどうか!

暑い…怖い…暑い…エンジン焼けるな!

「小淵沢駅まで3キロ」「2キロ」「1キロ」の案内表示を目にしながら、
いったい何回停車したことでしょう。
やっとのことで自動車工業に着いた時には、「命があってよかった~!」という思いでした。

さっそく見てもらってわかったことは、ラジエーターの焼け焦げ。
もう使い物になりません。これを替えるには、8万円くらいかかると思います、とのこと。

そこでわれわれは顔を見合わせ、観念しました。
じつはこのレガシィ、来年の車検の前には買い換えようと話していたくらい、
長年にわたり我が家に貢献してくれた古参なのです。
今高い修理代を出してもあと1年しか乗らないならば…
いっそこのタイミングで廃車にしてしまおう(泣)!!

かくしてヒラ社員が新車で購入し、代表くんがゆずりうけて
のべ14年、24万キロを駆け抜けたレガシィは、
力をふりしぼってその最期の瞬間まで主人の命を守りぬき、己の使命をまっとうしたのでした。
合掌……そしてありがとう。


さて、そうなると我が家には足がなくなってしまいました。

「おれ、次はアウトバックがいいなあ」
「そんな金あるかー!!」

でも、なんらかの移動手段がなけりゃここでは生きていけません。
一歩も外に出られません。(坂だらけだから)
それはわたしも重々わかっておりますれば…

「じゃ、取り急ぎ…軽トラを買わねばならないね」
との代表くんのひとことに、ふっと固まってしまうわたし。

だって! ふつうに軽トラ、軽トラっていうけれども!
一般家庭に軽トラってふつうないよ!

そう、わたしにとっては「軽トラを購入する=リアルに農業を始める」ということ。
いわば、もう後戻りはできないという境界線だったのであります。

でもこれも神様の粋なはからいだったのかもしれません。
なかなか覚悟を決められないわたしに、「いい加減観念して農業をやらせよ」と
神様がそっと後押ししてくれたにちがいありません。
「そのかわりレガシィは天に召すからなーふぉっふぉっ」って、
わたしには、天使の梯子で空にのぼっていく白いレガシィの姿が見えましたわよ!

そんなわたしの葛藤(?)をよそに、さっそく中古車販売サイトを検索しまくる代表くん。
その手際たるや目をみはるほどで、あっという間に条件に合う一台を見つけ出しました。

「んで、どれに目をつけたの」
とプリントアウトを見せてもらうと、
そこには燦然と…「サンバー」の文字が…!

ああ、サンバー!!
それはスバルの代表的軽トラながら、2012年2月をもって製造中止を発表。
ところがもう手に入らないとなると欲しくなるのが人間のサガ、
現在大変売れているモデルなのです。

し~か~も~、このサンバー、「農道のポルシェ」との異名を持つのですよ!
それは、軽トラにここまで必要か?な機能がついているから…
ポルシェと同じRR、四輪独立サスペンション、四気筒エンジンなどなど…
しかし車に疎いわたしはそんなことどうでもよい!
その付加価値だけで、なんだか満足できるのよ~

というわけで、まったく軽トラの見分けなどつかないわたしでも、
漠然と「サンバーなら…」という気持ちをもっていたのでした。

一応社用車? となる軽トラの購入には、
社長以下、副社長、ヒラ社員もふくめ総勢四人で出かけていきました。
なんたって全会一致主義のわが社ですから♪

訪れたのは、長野県は「サラダ街道」(この街道名、うそじゃありません)にある自動車販売店。
そこにあったのは、まさしく、ポルシェと見まごうくらいぴかぴかのサンバーですぞ~!
ほとんど新車! これならば、わたしも買い物行くのに乗ったっていい!
家の前に停めていたって……(若干躊躇)いい!

まさにひと目ぼれ、といった風情で即決する代表くん。
販売店の「バカ社長・アンソニー」(わたしが言ったんじゃないです! 名刺にそう書いてあるんです)と
わが社の「代表くん」が対峙して手続きを取っている様はなんだか「おもしろ社長対決」のようでした。


そうして晴れて我が家にやってきた農道のポルシェ☆

P1010922_convert_20111019180425.jpg

赤い幌で躍動感と若々しさ(?)も演出してみました。

今ではすっかり愛車として君臨。
山梨⇔鎌倉往復下道10時間の旅も、このサンバーくんとともに走りぬきました。

ちなみに、運転初心者のわたしでも、なぜか軽トラだと、楽しく乗れるんです。
車幅が狭いから。車高が高いから。視界が広いから。
など、いろいろ理由はあると思うのですが、
オモチャっぽい操作性が、運転に対する恐怖を軽減させてくれるような気がします。
シフトなんて、ハンドルの横から突き出てるし…(個人的には好き)

なので、運転ニガテな、とくに女性のみなさん、
まずは軽トラから快適ドライブ、始めてみませんか? なんて…

☆ただし、うしろに荷物を載せていないときに限ります!


                   
                     本日の農業収入:0円(遊んでばかりいるわけではないですよ~)
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2011.10.29 / Top↑
みなさま、こんにちは。

このたび、わたくし晴れて「広報部長」に、任命されました!

作業場に行っては、一生懸命働いている社員たちを尻目に
ただお茶を飲んで帰ってくるだけのわたし…
なのに、こんなりっぱな役職をどうもありがとうございます!

このブログの功績をたたえ?(まだ始まったばかりですが)
ヒラ社員が提案してくださったのですねー
もちろん、代表くんおよび副社長にも承認を得て、正式に任命されましたよ♪

わが社は、ヒラ社員の権限がなぜか、とぉーっても、(もしかしたら一番)強いんですよ~!
ふしぎですね~


 ☆  ☆  ☆


さて、好調な売れ行きをみせている「むかわ金時」ですが、
前回の「掘りとり編」に引き続き、今回は「出荷するまで編」をお送りしたいと思います。

農業は、苗を植えて水をやって肥料やって防虫して防獣して(まだいろいろあるかも)
収穫するだけとちがいます!
お店に並べて売るためには、いかにしておいしそうに見せるか。
いかにして美しい状態で、お客様の前に出せるか。
どうすれば手にとってもらえるのか。
その過程も、なかなか手間ひまかかっているんですよ~

P1010916_convert_20111019175054.jpg

まずは、掘りとって一本一本切り離したサツマイモをこのような機械でがしがし洗います。
土汚れが落ちて、きれいな赤紫色になりましたね!

しかしこれだけではまだ売り物にはなりません。
サツマイモ農家にとってはにっくき敵(たぶん)、ひげ根の処理があるのです…

前回もお伝えしたとおり、毛深い足みたいに(!!)
サツマイモに激しくつきまくっているひげ根をすべて取っていくのは、
とても手間と時間がかかる作業です。

しかーしわが社では、あらゆる試行錯誤の上、
この地道な作業を画期的に軽減させる方法を編み出したのであります!
でもその方法は企業秘密、だそうで…

P1010918_convert_20111019185754.jpg

というわけで、ひげ根を取った状態の写真から。
よく乾かしてから、両方の端をチョキンと切って身支度を整えたサツマイモが、
写真右側のコンテナに入っています。
このとき、だいたい太さや長さの似たものごとに、まとめておきます。

ジャジャーン、ここで秤が登場!
デジタルじゃないですよ! 農業用とかでもないですよ!
ふつうのご家庭にどこにでもある、アナログなただの秤です。
これで、ひと袋がだいたい同じ重さになるように、サツマイモを組み合わせます。
ヒラ社員はこの作業のエキスパートです。さささっと一定の量に振り分けてしまうんです。
そこは威張っていいと思います。

さて、計量をパスしたサツマイモたちは、
社長および副社長のきびしい検品!を経て、袋詰めされます。
もちろん傷のはげしいものや見た目の悪すぎるものはここでサヨナラ。
われわれにとってはどれも手塩にかけて育てたかわいいわが子。
味に変わりはないんですけどね~なかなか辛い瞬間です。

P1010920_convert_20111019182519.jpg

ハイ。
このように、袋入りの「むかわ金時」ができあがりました。
袋のなかで汗をかいてしまうので、出荷の直前に封をしますよ!
なんかサツマイモに対する優しさを感じますね!

こんなふうにして、わが社の倉庫!のなかで、作業は一日中淡々と続きます。

どうですか~こういう作業は機械でやってると思ったでしょう?
わたしもそう思ってましたよ!
ベルトコンベアにサツマイモが乗せられて、洗浄されながら形や重さをそろえられて、
勝手に規定量にまとめられる!
そんな便利なものわが社にはありませんよ~


☆引き続き、響が丘、韮崎、八ヶ岳の「よってけし」にてまだまだ発売中!☆


ほんとうは「よってけし」への活気ある出荷の様子もレポートしたいのですが、
わたくし、広報部長のくせに、朝がとてーも弱いのですね…
まだ一度も早朝の出荷に立ち会えたことがございません…面目ない…

そうこうしているうちに畑の「むかわ金時」がとうとう底をつきそうです。
はたして今シーズン中に、花形イベント「出荷編」はお届けできるのか!

請う…ご期待…

  
              
           本日の農業収入:0円(お父さんお母さん心配しないでね!娘は生活できています)


2011.10.20 / Top↑
実りの秋、収穫の季節ですね!
まわりの田んぼでも刈り取った稲を束ねて干しているのが見られ、
それはそれは美しい日本の風景です。

とはいえ、農業を始めたばかりのわたしたちには何も収穫するものがな~い……
さびしぃ~……

ところが、ありました!

じつは、代表くんの両親が、退職してからミニ?農業を始めておりました。
もちろん、ふたりともまったくの素人として試行錯誤を重ねながらの毎日です。

で、今回はこれ!

P1010887_convert_20111009105626.jpg

どうですかぁー!
掘ったばかりのサツマイモですよぉ~~!(ひとり興奮ぎみ)

こちら、山梨は武川町というところで作っている「むかわ金時」と申します。
近くには、「あけの金時」という、お菓子などでも使われて、
もはやブランドとなっている有名なおイモさんもいらっしゃる!わけですが、
ぜひぜひこちらもおすすめしたい!

だって! ふかしただけで、ねとっと、あま~い!!
もはやスイートポテトなんて作らんでも、そのままで極上スイーツ!
その黄金色の美しい身に、バターをのっけて贅沢にいただいても!
またお味噌汁に輪切りで浮かべちゃったりなんかしても見目良く、美味しく、おすすめであります!


さてさて。
この春、(本人いわくヒラ社員の)父と、副社長の母が 何百本 何千本!と植えてくれた、
そんな「むかわ金時」は、このような状態で植わっております(下の写真、左の列)。

P1010886_convert_20111009103618.jpg

まずは上に生えている葉をすべて刈り取り、
黒いビニールシートを撤去します。(真ん中のうねのところ)
ここまでは、華やかなりし収穫作業の前の、地味で大変な作業……

さあ! ここで、いよいよイモ掘りアタッチメントを装着したトラクターの出番ですよ!
(初体験だけに、またしても興奮)

P1010893_convert_20111009111423.jpg

ゆっくりとトラクターを動かすヒラ社員。
うしろのアタッチメントで掘り上がってくるサツマイモを取り出す、副社長。
めんどうでも、こうやって人の手でかきださないと、
皮が傷ついたり、ぽきっと折れてしまうんです!

P1010900_convert_20111009112317.jpg

そして、ポーズをとる代表。

社長~みんな働いているのに、遊ばないでくださいよー

「遊んでません! 僕は『沙悟浄』で邪魔な葉や茎を片づけているんです!」

あの~、その熊手をさして言ってるのでしょうか?
それを持っているのは、沙悟浄ではなくて……猪八戒では?

「なにっ? たしかに……
 でもだったら、沙悟浄は何持ってるんだ?」

……誰も思い出せないのでした。

もはや社内ではこの道具は『沙悟浄』で浸透してしまっているようです。
お好きにどうぞ~…

P1010902_convert_20111009113150.jpg

掘りとったサツマイモは、最初の写真の状態から一本一本切り離し、
ひげ根をきれいにとって(これがまたあきれるほど時間のかかる作業なのです)
こんなふうにぴかぴかの紅色になって出荷されます♪

ちなみに昨年は、激しい猛暑でしたよね~
むかわ金時も、日照り続きで身がやせほそり、今年の何倍ものひげ根が!つきまくり、
それはもう売り物にならないほどだったようです……

今年の出来のいい「むかわ金時」、見かけたらぜひ手に取ってみてくださいね!
響が丘、韮崎、八ヶ岳の「よってけし」(JAの直売所です!)にて絶賛販売中です!


                  本日の農業収入:(サツマイモは売れてるけど手元に入るのはまだ)0円

2011.10.09 / Top↑
9月初めのうんと暑い日に、福島から山梨に引っ越してきました。

引っ越しの理由はひとつではないけれど、その最大の理由は「農業を始める」こと!

だけどこれまでの人生、ずっと農業を勉強してきたのかというと、そうではありません。
おうちが農家だったわけでもありません。

そんなわれわれが本当に専業農家として暮らしていけるのか。

まずは、わたしたちがこれまでいかに農業から遠いところに暮らしていたのか、
自己紹介をかねてお話ししたいと思います。


わたし自身は札幌出身、大学入学と同時に上京してきて、
今も出版関係の仕事にたずさわっております。
観葉植物でさえ満足に育てられず、ましてや農業のことなどこれっぽっちも知りません。
ずっと続けてきた自分の仕事を、これからも続ける、と結婚したときから決めておりました。
農業をやりたい旦那とは完全なる分業体制!
だから、今も農家の嫁、というわけでは…ないのです。

旦那君(いちおう、会社社長なので「代表」と呼ばせていただきます)は、
K大学法学部卒業。
旅行会社に勤めていましたが、司法試験にチャレンジするため退社。
その後紆余曲折ありましたが、かねてより興味のあった農業の勉強をするべく、
福島で農薬試験を行う社長のもとで働く。

と、ここまでは、わたしにとっても「そういう人いるのね!」って感じな経歴の代表くん。

結婚したときから、「いつか独立して農業をやりたい」とは言っていたものの、
それがこんなに早く現実に向かうとは…思ってもみなかったのでした。

                                    
                                    本日の農業収入:(もちろん)0円
2011.10.01 / Top↑

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